毛深い動物
アレブレヒト・デューラー(1471-1528)作
アルベルティーナ美術館(オーストリア)所蔵
水彩画の小品ですが
スゴイと言われる名作です
何がスゴイかって
一目瞭然ですが
毛並みフサフサ
柔らかそうな体
潤んだ瞳
今にも
動き出しそうなところです
*
まあ
そんな当たり前のことは
とりあえず置いておいて
ちょっとじっくりみてみましょう
顔の表情見てください
目つき悪いですね
眉間にシワが寄っているの
わかりますよね
こんなにも
モフモフで毛深いのに
毛の下の素肌にできた
シワがきちんと表現されています
首のシワもわかるでしょうか?
シワ山が3本
背中に向かって並んでいますね
胸元の毛は
他と比べて
かなり長毛ですが
それでも
首と胸のたるんだお肉が
両腕に乗っているのがわかりますね
足は体で隠れて
一見ほとんど見えていないように
感じるかもしれませんが
よく見てください
背中の後ろに突き出た2つの山は
太ももです
その太ももも上に
お腹のお肉が乗っていますね
そしてその圧力に潰されて
お腹の白い毛が足の上に
はみ出ています
毛に隠れて見えませんが
こういうお肉の柔らかさが
毛並みをとおして表現されていることで
うさぎらしさが伝わってくるのです
デッサンやスケッチするとき
見えているものを
しっかりと見て描くと
それらしくなりますが
見えていない
中のものまでも
イメージしながら描くと
より臨場感が出てきます
単に表面に見える毛並みだけでなく
その下の皮膚
その下の筋肉
その下の内臓
その下の骨まで
見通しながら描いてみてください
今にも動き出しそうな
躍動的な仕上がりに
きっとなるはずです
ということで
本日の課題は
「野うさぎ」です
ダウンロードは
こちらから
↓
野うさぎ作成シート
*本日の課題作成見本*
1. 左上の空欄に使用画材の商品名とメーカー名を記入。
2. 好きな画材で着色してください。ただし名画の模写とい
うつもりで、デューラーの絵画を見て塗ってください。