パラダイス*第88回 配色デザイン愛用品


5月22日 金ようび くもり

とてもいい配色デザイン本

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あくまで参考程度
それぞれ個人で状況が違うので
自分にぴったりのものは
最終的に自分で探して
決めてくださいな

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巷には同じジャンルで
同じ用途に使えそうなものが
いっぱいいっぱいある

だからどれがいいか
色々迷うことが多いと思うけど

結論から言うと
なにを使っても一緒かなぁと
特に最近はそう思う

若い頃は
いい本があって
いい本を使っている人が
いいモノを作れるのだと
心から信じていました

だからいい本を選ぶのは
すごく重要だと思って
真剣に色々探したし
決断には慎重だったけど

結局のところ
自分が長年使い込んだ本が
結果として自分にとって有用な
いい本なワケで

使う前からいい本なんて
ないのよね

だから
自分が良さそうと思ったら
とりあえず手にして
使ってみたらいいと思う

使ってよくなければ
その点を改善してくれそうな
別の本を手に入れたらいいだけだから

おすすめしている人と
状況が似た人は
同じようなチョイスが
使えるかもしれないけど

そういうケースは
意外と少ないような気もするので



でもまあ
長年試行錯誤しながら
わたくしが選んで使った事実

選んだ経緯とか
使った感触とかは
参考になると思いますのでね

この30年間
使いにくいと感じたものや
結果として使わなかったものは
処分しているので

わたくしにとって
今手元にあるこの本たちは
使える厳選本で

正真正銘
いい本ってことになるかな

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まずわたくしにとっての
色彩本の位置付けについて
なんだけど

画集など作品集系の書籍は
たまる一方

それにひきかえ
色彩本、デザイン本は
買う、使う、捨てるの
繰り返しが激しい

つまり消耗品か?

いえいえ
その時々の自分のスキルや
使う状況に応じて持ち替える
実用品ってことかな

画集はお宝コレクション
って感じかな?

本選びで重要なのは
その本の内容はもちろんなんだけど
それ以上に大切なのは
その本をどういう風に使おうとしているか?
ということ

そしてこれは結果論として
結局どんな分野でも同じだと
今とても感じていること

何かを学ぶ上で必要なものは

1.教科書(法則書)
2.辞書(スケール)
3.参考書(資料集)
4.問題集(ドリル)

この4点セット

まあ趣味でする場合は
こんなに揃える必要は
ないかもしれないけど

このサイトを見ているっていうことは
少なからず向上したいと
思っているんじゃないかなぁと

とすると
一度に4つ揃える必要は
ないと思うけど

今自分に最も役立ちそうなのは
どのタイプの本かとか

今もっている本が
どのタイプか把握して
もっていないものにしてみようとか

次回買う本を選ぶ
指針にはなると思う

ちなみにお宝画集は
教育セット外で

5.娯楽本(鑑賞用作品)

という位置付けかな?
一般的な人にとっての漫画や雑誌と同じ位置づけで
わたくしにとっての画集は教材ではない

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ちょっと前おきが
長くなってしまったけど
早速教科書からいってみましょう

1.教科書

これはたぶん5代目
もう15年くらい使っていてボロボロ

表紙は絵の具で汚れてるし
カバーは背が破れたので捨てようかと思ったけど
そんなことしたらますます本体が痛むので
製本テープで貼り付けて使っている

これに至るまでに
多分だけど
4冊くらい購入したかな?

買ったその時にはよく使った本も
使ううちに常識化して
見ることがなくなった時に処分しました

たいていその時には
よりよく使う別の新しい本が
手元にある状態

はじめの頃は
短いスパンで買っていました
初級本はどうしても
買い替えペースが早いです

中級時代は初級本も使っていたし
ちょっと背伸びしてこれを買った時は
読んでも意味不明だったので
3冊を併用していた時もありましたが

今使っているのは
この1冊だけです

教室課題は
これをベースに作っています

内容は色彩学の基礎で
色表示のためのツールの使い方と
基礎配色技法の紹介です

この本、詳しい説明はないのですが
全体が簡潔にまとめてあるので
きちんと理解していると使いやすいのですが
そうでなかったら意味不明の本です

そのために初級解説本や
中級解説本が必要でした

つまり中〜上級者向けの
簡易解説本です

ちなみにこの本に至る前の3冊は
色彩検定1級、2級、3級の教本を
使っていました

大学時代のものは同じ出版社で
もっと正確で詳細な教材だったので
とりあえず何かのときのためにと
最後の最後まで
かなり長い間持っていたけど

まあこれが
わたくしにとっては
配色の初代本なんだけど

詳しすぎて正確すぎて
欲しい情報に到達するのに
ちょっと時間がかかる感じでした

今持っている教本と
じっくり内容を比べると
結局は同じってことがわかって
その時に処分しました

やっぱり大学の内容って
学習には王道なのかもしれないけれど
実用にはくどすぎて使いにくいのよね

実用には
色再現も適当に簡略
解説も適当に歯抜け

ショートカットがいっぱい使ってあるものが
使いやすいけど深い理解は学べない
というところでしょうかね

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2.辞書


左上:プロセス印刷カラーチャート
右上:配色カード
左下:色名辞典(名前と色サンプル)
右下:色名事典(由来と実物写真集)

プロセス印刷カラーチャートは
オフセット印刷用の測色スケール
印刷物をデザインするときに使用

配色カードは
印刷物以外の測色スケール
イメージ原稿をを作る時に使用

色名辞典&事典は
お客さまが作成した原稿を
理解できなかった時に使用

個人間でイメージ色が違うことが結構あるので
確認用ツールとして使っています

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3.参考書

左上:生活一般配色用例集(風景、建築、服飾、美容)
右上:イメージ配色用例集(言語による配色イメージ)
左下:グラフィックデザイン実例集(パッケージ配色)
右下:特殊印刷配色用例集(金&銀とプロセスインキ)

どれを一番よく使うかって
特殊印刷配色用以外の3冊は
どれも同じ頻度でとても使っている

たいていこの3冊を物色して
配色を決定している

金や銀の特殊インキを使うことなんて
ほとんどないけど

CMYKで金色っぽく見える配色サンプルは
簡単で便利なのでよく使っている

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4.問題集

配色で失敗している商品を
どう修正すると
より求めるイメージに近くなるか?
という問題と解答例の本

問題商品を見れば
明らかに良くないなあ
とは一目でわかるけど

じゃあどこをどういう風に変えたら
良くなるかということは
けっこう難しいのよね

仕事現場では
あるある事例なんだけど

仕事じゃなければ
あんまりないかもしれないけど

こういう配色問題の現実に
直面することが多い場合は
こんな問答集が役に立つと思う

生活のあらゆる場の配色
建築、インテリアから美容、食品
服飾用品や工業プロダクトまで
ほぼ全ての業界の問題商品が入っているので
何かと使える

この本もけっこう古くて
流行はあるものの
まあ人が色から感じる基本感覚は
そんなに変わるものじゃないので

そんなに頻繁に
使っているワケではないけど
いまだに使っている本

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5.娯楽本

役に立っているかというと
ほとんど役には立っていない
無用の知識本だけど

色彩の娯楽本として
お茶を飲みながら楽しんでいる
オールカラーの色材の歴史資料集

古代から現代に至るまでの
画材顔料とファブリック染料の経緯
写本や名画の背景がうかがえて
かなり面白いです

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このほかに6〜7冊程度
参考書系と問題集系の書籍を持っているけど
それはとても限られたケースの時だけで
ほとんど使っていないのが現状

そのうち2冊は本当に使わない
というのも上記で紹介した書籍と
完全に内容がかぶっているから

内容が同じで
どうしてこの2冊は使わないかというと
レイアウトが悪くて読みにくく
視覚的に違和感があって気持ち悪いから

日々自分がレイアウトするものより
読みにくい、見えにくいと感じるものは
自動的に赤ペンでレイアウト修正入れたくなって
精神的に多大なストレスです

本日をもって
処分することが決定しました

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*本日の画材*
カラーコーディネーター入門色彩 日本色研事業株式会社
DICカラーチャート 大日本インキ化学工業株式会社
新配色カード199a 日本色研事業株式会社
色の手帳 小学館
色の名前 角川書店
カラーリスト 講談社
カラーイメージチャート グラフィック社
色彩力 ピエブックス
金銀配色見本帳 エムディーエヌコーポレーション
配色共感マップ 視覚デザイン研究所
色彩 創元社

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