鳥の特徴をとらえる
街角の鳩
鳥の特徴は
嘴、翼、羽
一目瞭然だけど
だからこそ難しい
特徴のあるものは
それさえ盛り込んでいれば
それらしく見える
なので
どうもうまくいかないのです
ということになりにくい
それゆえ
うまくできていないことすら
わからないという
深い深い謎の世界に陥っていることが
よくあるパターンです
まあ
伝達の手段としては
鳥とわかる表現になっていれば
問題はないのかもしれないけれど
毛もじゃら動物の延長として
この機会にこの超難関ボディも
ちょっとでも理解しておけば
今後の動物表現の
糧となるに違いありません
*
一般的に
動きをとらえることについて
哺乳類より数段難しいです
それは
哺乳類の体毛は毛ですが
鳥類の体毛は羽だからです
シマウマがスーツ
犬猫が毛皮
ねずみが着ぐるみかぶっているなら
鳥は甲冑をつけているイメージです
甲冑といえば
コガネムシのような
昆虫をイメージするかもしれませんが
そんな古代戦士のような
単純な防具ではありません
中世の立派な王侯貴族の
装飾性の高い
豪華な甲冑とイメージしてください
立派なお城から出陣する王様は
細かな網目の楔帷子の上に
ファッショナブルにデザインされた
甲冑を重ね着しますよね
しかもそれは体が動きやすいように
細かいパーツに分かれていて
まるで鱗のような
美しい繋ぎになっていると思います
そして
そんな甲冑を身につけた騎士の裸体は
一体どんなものか
外からは全く想像がつきません
そのように
鳥たちの羽をとった姿は
あまりにも外からは
イメージできないものですが
ねずみのズタ袋の時と同じように
中の骨の動きに応じて
鳥の外側の甲冑も動きます
ですので
そこの内部の観察がうまくできていると
より動物らしい仕上がりになる
というメカニズムです
さっそく
鳥の内部を
のぞいてみましょう
*
実は意外と
見慣れていたかもしれませんね
調理された
ご馳走として
でも
そこらへんにいる野鳥を見て
これを想像できている人は
結構少ないのではないでしょうか?
注目すべきは
首と脚と腕の3カ所
羽の外側から見える形と
裸体の形が全く違っています
首は実はこんなにも長く
脚は太もももふくらはぎも羽の中に入り込んでいて
腕より長い羽を猛烈にまとっているのです
鳥の羽は
内部の綿毛(楔帷子)と
外部の雨風切り羽(甲冑)の
2層構造になっていて
そのギャップで
動きがつかみにくくなっています
さらに内部へ迫ります
こんな首だからこそ
360度回転したり
背中の中に
頭を突っ込めたりするわけだし
翼は大きいですが
実際骨関節として動かせる部分は
見ての通りで限られていて
尾羽も尾てい骨の先に
ついているので
そこを起点にした
固定した動きになります
そのあたりを意識して
鳥としての立体感
さらには鳥の羽は
特有の色柄模様もありますので
それらしい彩色を
試してみてください
ということで
本日の課題は
鳥の動きです
ダウンロードは
こちらから
↓
鳥の動き彩色作成シート
*本日の課題作成見本*
1. 左上の空欄に使用画材の商品名とメーカー名を記入。
2. いろんな動きをしているスズメの線画です。中の筋肉や
骨がどうなっているかイメージしながら着色して下さい
3. 線画はスズメですが、色は自由です。ただしどの鳥も
同じ種類で同じ柄いきの鳥として着色してください。
観察の角度やポーズの違いで模様や色の出方に違いがで
るはずですので、立体表現とと共にそのあたりの表現も
着目してください。
4. 難関と感じられる場合は柄いきのない(カラスや文鳥な
どのような単一色の鳥)種類として立体感のみに着目し
た塗り方でも可。